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金王橋から見た際にも確認出来るのだが、稲荷橋の下から暗渠真ん中よりやや右手に、高さ約70cmほどの分離帯のような仕切りがある。これは1963年(昭和38年)の暗渠化工事の際、工事用の仮水路を作った時の擁壁なのである。出口にあたる稲荷橋下ではほぼ完全な形で残っているが、奥に向かうと徐々に破損が酷くなり、20mほどで終わっている |
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先頭者(オレか、オレを正面から撮る際にはスタッフ)がバッテリー・ライトを持ち、照明の一切ない暗渠内を進む。何しろ怖いのは足元。暗渠入り口付近は瓦礫の山が散乱しており、水のない部分との差が激しい。更に時折ある段差(水を円滑に流すため、上流から手前に向け何段階かある)が特に滑る |
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暗渠内天井部分は意外なほどしっかりした造りに見え、色もくすんでおらず、決して44年という歳月を感じさせない。恐らく水位が上昇することもなく、外的要因もないことから保存状態が良いのだろう |
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コンクリート舗装の路面。普段は雨水渠となっているため、雨の降らない日が続くと水は極端に少ない。が、畠山直哉氏撮影の"Underground"にはコウモリ、ネズミ、カマドウマ、そして小さな魚が掲載されている。もちろん彼がこの暗渠を何処まで辿って行ったのかは解らないので実感はなかったのだが、カマドウマの"大群"はいた。オレのマネージャーは魚を見たと言う。壁にはコウモリの糞が付着.....渋谷川の生態系の一端を垣間見ることが出来た |
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最も路面が荒れていた部分。新水路は当初から暗渠化を目的に作られたからか、投棄、ではなく工事完了時の残骸、という印象である |