政情不安で開催不可能となった開幕戦バーレーンGPの運命は、オーストラリアGPの前に決定される見込みとなった。
最終的にバーレーンGPが今シーズンの何処かで日程を変更して開催されるのか、それとも完全にキャンセルされるかは、実質的な開幕戦となったオーストラリアGPの前に決定される見込みであることが解った。バーニー・エクレストンは、最終決定は数週間以内に下すことでFIAと合意したと述べ、「(バーレーンGPを今年中に開催するには)FIAはカレンダー変更を行わなければならない。また、バーレーン側が新たな日程でGP開催を申請する必要がある。FIA世界モータースポーツ評議会は3月の初めに会合を行い、この件について検討する。既に私は新日程の可能性についてFIA会長、ジャン・トッドと話し、その決定はオーストラリアの前に行うことで合意した」と語った。また「バーレーンのシェイク・サルマン・ビン・ハマド・アール・ハリーファ皇太子がレース開催が可能と判断した場合、我々はバーレーンを訪れるだろう。チームは常識を持っており、気温は高い時期だが、夏休みにバーレーンでレースをすることにも同意してくれるだろう。何故なら、これが我々に出来る、この国を支援するやり方だからだ」と夏期の開催の可能性を示唆し、同時に全20戦を維持するため、バーレーンではなくヨーロッパの何処かで代替レースをするという案は否定した。
バーニーの強行案は「夏休み返上も辞さない」だった。
現在FIAはチームに対して夏期休暇を義務付けており、レース・スケジュール(今季は第11戦ハンガリーGPと第12戦ベルギーGPの間)も1ヶ月空き、チームのファクトリーも2週間強制閉鎖される。しかし、ヨーロッパの「陸路移動中」であるその時期にアウェイとなるバーレーンを訪れるのはチーム・スタッフのプライベートと輸送面で非常に大きな問題となる。それでもバーニーが行くと言えば行くことになるのだろうが、チーム側にとっては大問題なのだ。