タイヤ・メーカーのピレリは4日間のヘレス・テストを振り返り、タイヤの信頼性に満足感を示した。
2011年からF1にタイヤを供給するピレリは今回のヘレス・合同テストでHRT以外の全チームの新車で走行する機会を得た。ラップ・タイムはトヨタTF109で走った2010年9月に比べ、3秒以上速いものだった。ピレリのモータースポーツ・ディレクターであるポール・ヘンベリーは「大量のデータを得ることが出来たし、信頼性も確認出来た。次回のバルセロナ・テストには更なる改良版を持ち込むことになるだろう」と、4日間の成果に満足感を示した。また、「現在は1レース2ストップの方向で開発を進めているが、マシンの特性やコースによっては1ストップ、3ストップも考えられる」と、開発の方向に柔軟性があることを示唆した。次回バルセロナ・テストには新たなハード・タイヤとソフト・タイヤが持ち込まれる予定。
多くのドライバーが「ピレリのスーパー・ソフト・タイヤは1周しかもたない」と発言しているのが気がかりだ。マクラーレンのバトンは「ハードとソフトがあまりにも大きく違い過ぎる」と難しさを語り、ロータス・ルノーGPをドライブしたグロージャンも「両タイヤの差は1.5〜1.7秒くらいある」と発言。フェラーリのアロンソは「今回のテストで最大の課題はピレリ・タイヤに対する理解度を深めること」と、慣れたブリヂストンとはあまりに違うピレリ・タイヤがシーズンの鍵を握っていることを示した。
開幕戦バーレーンGPまであと一ヶ月。合同テストはあと2回だ。