ラリーでクラッシュし、重傷を負ったロベルト・クビサの手術が完了した。医師によると復帰には最低でも1年との見通し。
クビサはイタリアで開催されたラリー・ロンデ・ディ・アンドラの最初のステージで激しくクラッシュ、右手、腕、足などを多発骨折する重傷を負って病院に運ばれた。特に右手は一時切断の危険もあったが、7時間に及ぶ手術により血液供給を繋ぎとめたと言う。しかし、クビサの手術を担当したピエトラ・リグレのサンタコロナ病院のイゴール・ロセッロ医師は、クビサが2011年シーズン全体を欠場する可能性があると述べた。「手が生き残ったかを判断するのには最低1週間はかかり、機能回復についても神経障害の懸念が残る。リハビリは最低でも1年かかるだろう。しかし、レーシング・ドライバーは非常に特殊な患者であり、彼らの回復力はとても早い」ロセッロ医師は、これまでにも多くのレーシング・ドライバー、とりわけバイク・ライダーの手術を行って来たことで知られる。
クビサのコ・ドライバーを務めたゲルベルは、何故マシンがコース・オフしたのかは解らないと語った。「我々は最初のスペシャル・ステージの4キロ地点にいた。私はノートを見ていたので、マシンがスライドしていたのには気付かなかった」
グリッド上/パドック裏では火花を散らすレーシング・ドライバー達。が、彼らのクビサに対する想いは同じである。イタリアにいたフェラーリのフェルナンド・アロンソは既に病院のクビサを見舞い、他の多くのドライバー仲間達からも、クビサにエールが寄せられている。クビサ離脱により突然出来た「空席」に多くのビジネスが群がる一方で、彼らの友情は揺るぎない。