ＨＲＴでは経営陣の変更が行われ、首脳陣再編によりチーム代表コリン・コレスが失職する可能性が報じられている。
ヴァレンシアでは、ＨＲＴのテクニカル・ディレクターのジェフ・ウィリスが近い将来に昇進すると噂になっていた。同時に、ドイツのサイトでは数年前ＢＡＲ・ホンダでウィリスの元同僚だったゲイリー・サヴェッジがＨＲＴの上級技術職に付くと報じている。サヴェッジはモントリオールとヴァレンシアのパドックを訪れており、ＨＲＴ側もサヴェッジとの交渉を認めている。更にＨＲＴにはもうひとりの元ＢＡＲのスタッフ、ジャッキー・エッケラートがいる。ＨＲＴはメルセデスが持つ元ＢＡＲの風洞で空力学的プログラムを開始する予定で、ウィリス、エッケラート、サヴェッジのＢＡＲトリオが揃えば、現在のＨＲＴのチーム代表であるコレスが失職する可能性がある。この件についてチーム・オーナーのホセ・ラモン・カラバンテは「コレスはこのチームの誕生に協力してくれたが、生涯契約を結んだと言うわけではない。両者が同意すれば継続するし、同意しなければ別の人材を探すだけだ」と述べた。ただし、チームは現在ドイツのグレーディンクにあるコレスのＴＭＥ施設を実質上の本部にしており、コレスが去った場合、ＨＲＴの基本的構造に関して多くの問題が生じることになる。
２００４年のコンストラクターズ２位、と言う実績を持つウィリス、エッケラート、サヴェッジのＢＡＲトリオの前では流石のコレスも立場がない。全てを決めるのはオーナーのカラバンテだが、そうなればまたしてもドライバー変更の可能性も出て来るだろう。