フォース・インディアからのF1デビューが決まったポール・ディ・レスタがその意欲を語った。
イギリス/スコットランド出身のディ・レスタは「ジャッキー・スチュワートやジム・クラークといった偉大な名前に続くことは本当に名誉なことなんだ」と自身のF1デビューを語る。「ここに辿り着くまで、同期のセバスチャン(ヴェッテル)やルイス(ハミルトン)に比べて時間はかかってしまったけれど、彼らはラッキーだった。ふたりとも既にF1ワールド・チャンピオンだけど、僕がいなかったからね!。もちろん焦りがなかったと言えば嘘になるけど、また彼らと闘いたい。チームにはふたりの経験者(エイドリアン・スーティル、ニコ・ヒュルケンベルグ)がいるし、彼らから学ぶことも多いだろう」
現在24歳のディ・レスタは、2005年にユーロF3選手権でハミルトンと対戦し、2006年にはヴェッテルを僅差で下してタイトルを獲得した。当時、ヨーロッパではハミルトン、ヴェッテルと並び、ディ・レスタを含めた3人が将来の有望株と言われていた。しかしその後ディ・レスタはフォーミュラ・カーを離れ、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に参戦、2010年王者となった。現在ディ・レスタのマネージャーはライバルであるハミルトンの父、アンソニー・ハミルトンが努めている。
F1直下のGP2出身ではないことから少々ノー・マーク的存在のディ・レスタだが、前述のようにアンダー・フォーミュラでハミルトン(2008年王者)、ヴェッテル(2010年王者)と接戦を繰り広げた逸材の、満を持してのF1デビューである。特にチーム・メイトは特筆した速さはないが安定して結果を残すスーティル、つまりディ・レスタが一発の速さをアピールするには格好の条件下である。2011年ゴールデン・ルーキーのF1デビューに注目。