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開発シフトは夏休みまで

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フェラーリは、今季のパフォーマンスがこのまま改善しなければ、2012年マシンの開発へ焦点を切り替えることを示唆している。
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モナコGPでフェラーリはフェルナンド・アロンソが2位表彰台を獲得したが、そのアロンソ自身、これまで6戦5勝を挙げているセバスチャン・ヴェッテルがタイトルの最有力候補だと発言、ポイント上もレッドブルを逆転するのは極めて難しい状況になっている。チーム代表のステファノ・ドメニカリは「確かに2つのチャンピオン・シップの状況はより厳しくなっている。だが我々はまだ諦めてはいない。理論上、これからの2つのレースで我々は競争力がある筈で、その後、夏休み前に評価を行う予定だ」と、カナダとバレンシアの成績次第では来季マシンの開発へシフトすることを示唆した。
次戦カナダとバレンシアの2戦では、ピレリからフェラーリがモナコGPで良いパフォーマンスを発揮したのと同じスーパー・ソフト・タイヤが供給される。更にフェラーリはカナダGPで新パーツの導入を、7月上旬にも大幅なステップ・アップを予定している。アロンソは「そこで僕達のシーズンがどのような結果になるか実際に解る筈さ」と語った。

この先、多くの「レッドブル・サーキット」が待ち受けるヨーロッパ・ラウンド。開幕から6戦5勝のヴェッテルは2位に58ポイントの差を付けてランキング首位。アロンソは2009年に開幕から7戦6勝でタイトルを獲得したジェンソン・バトン(当時ブラウンGP)を例に挙げて「過去数年を見れば解る通り、5勝か6勝を挙げればほぼチャンピオン決定だ。こんな(序盤での大量勝利)ことが起こったのは、2年前のジェンソンのケースと同じ。僕達はジェンソンの結末を知っている」と現状を語った。2009年、バトンは第7戦での6勝目以降、1勝もせずにタイトルを獲得。それだけ現在の数字が絶望的な差であることは事実。諦めずに追いかけるマクラーレンを横目に、フェラーリは一体どうするのか。