2013年からの新たなエンジン規約に反対するフェラーリは、それを阻止するためにV6エンジンの導入を提案すると言う。
ジャン・トッドFIA会長は、2013年にF1に4気筒ターボ・エンジンの導入を計画しているが、現在ルノーを除く、フェラーリ、コスワース、メルセデスらのメーカーはこの案に反対の姿勢を見せている。トッドは近い内にエンジン・メーカーとパリで会議を行う予定だが、そこでフェラーリはV6エンジンを提案し、エンジン・メーカー勢は2015年までにV6エンジンを設計することは出来ない、と主張、レギュレーション変更の引き延ばしにかかるらしい。来週、パリで世界モーター・スポーツ評議会が開催されるが、この会談は2013年の計画を覆す最後のチャンスとされている。コスワースのマーク・ギャラガーは「FIAはV8とKERSと燃料フローの制限によって目標を達成出来る筈だ。それに、4気筒へのダウン・サイジングが必ずしも燃費をセーブしたり、環境に優しいと言うことはない」と話し、トッドは「現時点で多くの議論がされているが、我々は今後のために調和を求めている」と述べた。
トッドが果たして本心からエコなF1を目指しているのか、それとも環境配慮によって何かを得たいのかは解らないが、更なるメーカーを呼び込むための案で現行参戦メーカーに去られては意味がない。バーニー・エクレストンも含めた現行エンジン派の「苦肉の策」とも言えるV6エンジン案。未来のF1は轟音なのか、静かなのか…。