メディカルに救出されたロータス・ルノーGPのヴィタリー・ペトロフは病院で検査を受け、骨折や打撲がないことが確認された。
ペトロフは、レース終盤の多重クラッシュでトロロッソのハイメ・アルグエルスアリに追突し、ガードレールの餌食となった。ペトロフはマシンからすぐに救出されなかったが、このクラッシュが比較的遅いスピードで起きたため、メディカル・クルーには左足首の痛みだけを伝えていた。その後ペトロフは車でセルジオ・ペレスの入院するプリンセス・グレース病院に搬送されたが、チームはこの検査の結果について、骨折や打撲の症状はなかったとしている。ペトロフは再度検査を受ける予定だが、チームは「数時間以内にはパドックに戻って来られる筈」とコメントしている。
ペトロフ:「衝撃はかなり大きく、クラッシュ後には足の感覚があまりなかった。動くのが難しくて、両足がコクピットの中に閉じ込められていたので、メディカルチームにマシンから降ろして貰うことにした。気を失いはしなかったけれど、痛みが酷かった」
地上波の放送では編集で赤旗中断の部分がごっそりと抜けていたようだが、実際には全車がグリッドへ戻って来て再スタートに備えている間、ペトロフの救出劇は続いていた。
1994年イモラはバリチェロの宙を舞う大クラッシュで始まり、ラッツェンバーガー、セナの訃報へ続いて行った。今年のモナコには嫌な感じの連鎖が存在していたのに気付いていた人も多いと思うが、重傷者なしで終って本当に良かった。改めて近代F1の安全性向上に感謝。