記事一覧

HRTの新体制が徐々に明らかに

ファイル 27-1.jpg

HRT代表コリン・コレスが、2011年型新車とチームの現状について語った。
続き
2010年にダラーラ製のシャシーでF1世界選手権に参戦したHRTは、2011年はオリジナル・シャシーであるF111を制作して闘うと述べ、また新車デビューは開幕前最後のバーレーン合同テストとなることを明らかにした。「新車F111はHRTと複数のエンジニア・グループの共同開発によって制作されており、チーフ・デザイナーはポール・ホワイト、テクニカル・ディレクターはジェフ・ウィリスが務め、約40人のスタッフがF111の開発に関わっている。もうひとりのドライバーを含め、詳しい体制に関しては近い内に発表出来るだろう」HRTは既にインド人ドライバーのナレイン・カーティケヤンとの契約を発表している。

参戦初年度/開幕直前に売りに出されてしまい、トヨタやスーパー・アグリのマシン/設備などの流用を含め、様々な憶測の飛び交うHRT。昨年の1号車はイタリアのシャシー・メーカー、ダラーラへ制作を委託、しかし開幕直後に半ば喧嘩別れ的なイメージでの契約終了のアナウンス。以後、全くモディファイの進まないマシンを持ち込み資金の優先順位によって複数のドライバーがドライブ、それでも最終的にコンストラクターズ順位は同じ新規参入チームであるヴァージンの上を行った。
通常ならチームはとっくに崩壊、周りが焦って「もう無理だろう」と思っていても、どうやらコレスは常に落ち着いて状況を見ている。例え全てがギリギリであっても、シーズン中の撤退も含めあれやこれや言われながらも結局は開幕戦からきちんと2台のマシンをグリッドに並べ、選手権で順位を着けてみせたのは確実にコレスの手腕、と言わざるを得ない。そこに「余裕」はないだろうが、こう見えてもコレスは確実にF1チームを「上手く」運営しているひとりである。