ヴァージンのティモ・グロックは、今シーズン進化することができなかった原因は何なのかを、突き止める必要があると語った。
2010年に厳しいデビュー・イヤーを過ごしたヴァージンは、今季の新車であるMVRー02に大きな期待を抱き、中団チームに近づきつつ、同じ年に参戦したライバルであるロータスとバトルを、と意気込んでいた。しかし現実にマシンは大きくペースで劣り、新たに持ち込んだエキゾースト・システムを使えなかったトルコGPではとうとう予選でHRTのヴィタントニオ・リウッツィに負けてしまった。グロックは「1年目の厳しさは覚悟していたけど、今年は大きな前進を期待していた。なのにそうじゃなかった。僕達はチームとして頑張らなければいけない。とても難しいけど、前に進むために可能な限りのことをしなければならない。今の僕達のゴールはそれしかない」
遂にチーム批判とも取れる発言が飛び出したグロック。初勝利を目前にトヨタが撤退し、新興チームに賭けた中堅ドライバー、としては最悪のキャリアとなってしまっている。風洞問題も含め、チーム自体に前進の兆しが見えないと、この将来有望な中堅ドライバーは単なる開発ドライバーとして終ってしまう。