ヴァージンのジェローム・ダンブロシオは、スポンサーの支払いが滞っているためにのシートを失う可能性がある。
今季F1デビューを果たしたベルギー人ドライバーのジェローム・ダンブロシオだが、彼のスポンサーは400万ユーロ(約4億6000万円)の支払いを滞らせており、ダンブロシオをマネジメントしているグラビティを率いるエリック・ブーリエ(ロータス・ルノーGP代表)は「ジェロームのスポンサーが約束していたことは、実際には何も行われていない。彼らは約束を守らなければならないということを理解する必要がある。ヴァージン側と話をしたが、彼らは既に我慢出来なくなり始めている」と発言。また、同時にカナダ人ドライバーのロバート・ウィッケンズのスポンサーが出来るだけ早くウィッケンズをF1デビューさせたいと考えており、ダンブロシオのシートを奪う可能性があると言う。ヴァージン側はこのまま変化がないならジェロームの交代について考えるつもりだと述べているが、当のダンブロシオ本人は「その件については何も心配していない」と楽観視している。
また、ヴァージンは今季GP3に参戦中のエイドリアン・クワイフ・ホッブスを起用し、スペインにあるイディアダのテスト・サーキットで直線のみの空力テストを行うことを明らかにしている。
今回噂になったロバート・ウィッケンズは22歳のカナダ人で、ヴァージンのタイトル・スポンサーであるマルシャの支援によりフォーミュラ・ルノー3、5に参戦している将来有望なドライバー。…現状、F1ルーキーとしてダンブロシオに特筆すべき点はなく、もちろんエースのグロックを上回るような活躍を見せているわけでもない。そして、所属する低予算チームから持込資金のクレームが出る…ダンブロシオは明らかに窮地に立たされてしまっている。