フォース・インディアのヴィタントニオ・リウッツィが２０１１年のシート喪失の危機に直面している。
これまでリウッツィ及びマネージャーであるピーター・コリンズは、未発表ながらもフォース・インディアとの２０１１年レース・シートの契約に自信を見せていたが、最近チームがポール・ディ・レスタと契約したとの噂の前に沈黙を続けていた。が、チーム代表のビジャイ・マルヤから「トニオとは法律上、未解決の問題が残されている」との発言があり、以後去就が注目されている。尚、この件に関してフォース・インディア・サイド及びディ・レスタのマネジャーであるアンソニー・ハミルトン（マクラーレンのルイス・ハミルトンの父）らは沈黙を守っている。
Ｆ１初のインド・ナショナル・チームであるフォース・インディアを率いるマルヤは常に冷静である。自国からナレイン・カーティケヤンやカルン・チャンドックらのＦ１ドライバーが誕生しても決してナショナル・チーム結成を急がず、確実にレースを闘えるヨーロッパのドライバーを起用、エースにドイツのエイドリアン・スーティルを据え、今季は噂のディ・レスタに加えて昨年ウィリアムズからデビューしたニコ・ヒュルケンベルグをテスト・ドライバーに加えるのではないかと言われている。こうなると昨年スーティルの後塵を拝したリウッツィはオチオチしていられない。
イタリアの中堅ドライバーは今、若手の台頭と更なるステップ・アップを狙う新興チームとの間で岐路に立たされている。