元ＢＡＲ代表のクレイグ・ポロックが、新たなエンジン・サプライヤーを率いて２０１３年にＦ１活動を開始することを発表した。
続き
Ｆ１は２０１３年から１、６リッター／４気筒ターボ・エンジンを使用する見込みだが、元ＢＡＲ（ブリティッシュ・アメリカン・レーシング）代表のクレイグ・ポロックが新たなカスタマー・エンジン・サプライヤー、ＰＵＲＥ社（Ｐｒｏｐｕｌｓｉｏｎ　Ｕｎｉｖｅｒｓｅｌｌｅ　ｅｔ　Ｒｅｃｕｐｅｒａｔｉｏｎ　ｄＥｎｅｒｇｉｅ）を設立し、新レギュレーションの下、Ｆ１チームにエンジンを供給する意向を発表した。また、このプロジェクトのためにマネジメントおよびテクニカル・パートナー陣営が集められ、その中には元ルノーＦ１のマネージング・ディレクターだったクリスチャン・コンツェンや、航空宇宙エキスパートのロビン・サウスウェルらが含まれている。ＰＵＲＥはメカクロームとＩＦＰエネルジー・ヌーベルが所有するＴＥＯＳパワートレイン・エンジニアリングと契約、エンジンのデザイン及び製造のサポートを受ける。エンジン・デザイン責任者は１９７０年代にルノーのターボ・エンジンのプロトタイプ製作に関わり、１９９０年代にプジョーのＦ１エンジン製作を率いたジャンーピエール・ボーディ。それ以外の重要スタッフも、全てＦ１かル・マン・レースの経験を持つ面々だと言う。また本社はスイスにあるが、技術的なプロジェクトはフランスで行われるとのこと。そしてＰＵＲＥはすでにＦＩＡ会長ジャン・トッドとバーニー・エクレストンの支持を得ており、ポロックは「２０１３年にＦ１パワー・トレイン規則が変更されることによって、ＰＵＲＥは他業界への導入に向けて将来の技術をテストし、確認するためのプラット・フォームを得られることになる」と意欲を語っている。

ジャック・ヴィルヌーヴのマネージャーとしてＦ１に参入し、ＢＡＲを率いたあのポロックがＦ１の現場に帰って来る。しかも環境に配慮したエンジンをＦ１に導入するための取り組みを推進しているジャン・トッドが「我々はＦ１にＰＵＲＥが参入することを歓迎したい。２０１３年の規則変更は、Ｆ１により低コストで、環境に配慮し、燃費向上のためのテクノロジーを導入するために進められて来た。ＰＵＲＥがＦＩＡの新規則に従ったパワー・トレイン開発に於いて、大きな成功を収めることを願っている」と、既にポロックの参入を歓迎するコメントを発表している。
既に終ったと思われていた男が、最も先を行く分野で、再びＦ１制覇を目指して帰って来る。素晴らしい。これぞ痛快。