HRTのチーム代表コリン・コレスは、トルコGPでアップ・グレードが形になることを期待している。
2011年マシン、F111を開幕前にテストすることが出来なかったHRTは、シェイク・ダウンとなった開幕戦オーストラリアGPでは予選107%ルールをクリア出来ず予選落ち。しかし続くマレーシアGPでは見事予選通過、第3戦中国GPでは2台が完走。今週末のトルコGPには新しいアップ・デートを持ち込み、眼の前のライバルであるヴァージンを倒すことに手応えを感じている。コレスは「トルコGPはHRTにとって、次なる段階になる。イスタンブール・パークは我々にとって好都合だ。我々は空力とメカニカルのアップ・デートを投入するつもりで、データがコース上でも証明されれば近い位置にいるライバルを倒すことも出来る筈だ」と意欲を見せ、ヴィタントニオ・リウッツィは「これまでの数レースと比べて、ここトルコはアップ・デートによって良い状態になる筈だ。コース上で過ごす1分1分が僕らには重要で、もし全てがプランどおりに行けば、周囲の人々にサプライズを与えられる筈だよ」と語り、チーム・メイトであるナレイン・カーティケヤンも「僕らは初レースとなったマレーシアGP以降、ずっと良い方向に進んでおり、今回のトルコGPに向けたアップ・デートによって、目の前にいるチーム勢に挑戦するという新たなステップを踏み出せると思う」と口を揃えた。
レッドブルのKERS対策、フェラーリやウィリアムズの巻き返しなど、色々と注目すべき点の多くなるヨーロッパ・ラウンド初戦トルコGPだが、このHRTの「コレス自信の」アップ・デートの成果も楽しみのひとつである。何しろまだサーキット走行4回目、冬季テストなしのF111がこの3戦で見せた速さの「右肩上がり度」は半端じゃなく、ジェフ・ウィリスの手腕に基づくこのアップ・デートがデータ通りに上手く行けば、今回はティモ・グロックのみのモディファイに限られるヴァージン/ルーカス・ディ・グラッシをコース上/実力で食うのもあながち夢ではない。リウッツィの個人的ファン(失礼)としても、是非ここでガッツ・ポーズが見たいところ。