2011年のシートを模索するペドロ・デ・ラ・ロサは、噂されていたHRTを選択肢することはないと語った。
昨年、ザウバーで小林可夢偉のチーム・メイトとして、マクラーレンのテスト・ドライバーから現役復帰したベテランのデ・ラ・ロサは、不本意な成績により第14戦イタリアGPでシートを喪失し、以降2011年からF1復帰するタイヤ・メーカー、ピレリのテスト・ドライバーを努めている。
「常にF1でのレギュラー・シート獲得を目指しているし、今後もそれは変わらない。が、HRTは僕の選択肢にはない」とデ・ラ・ロサ。「現在のレギュレーションでは、F1チームのテスト・ドライバーにマシンに乗るチャンスは少ない。それがマクラーレンだとしてもね。だが、ピレリは違う。彼らはシーズン中にもテスト走行の機会を必要としている。その経験が何処かのチームとの契約に役立てば良いね」
HRTは先日インド人ドライバー、ナレイン・カーティケヤンとの契約を発表したが、カーティケヤンはチームに1千万ユーロ(約11億円)の資金を持ち込むとされており、これはHRTの年間予算の1/3に相当する金額だと言われており、ふたり目のドライバーにも巨額の持ち込み資金が求められている。「HRTと交渉の場は持ったけど、彼らが巨額の資金を必要としていることは明白だった。そして、僕にはそんなスポンサーはいない」現状で、デ・ラ・ロサの母国スペインの大手スポンサーは皆フェルナンド・アロンソのサポートに密集しており、ペイ・ドライバーとしてのデ・ラ・ロサの未来は決して明るいとは言えないのが現状である。