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ウィリアムズの株価下落

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ウィリアムズは不本意な成績で2011年シーズンを送っているが、その影響は株価下落という形でも表れてしまっている。
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名門F1チームであるウィリアムズは、1979年以来最も厳しいスランプに直面している。開幕から3戦を終え、ロータス、ヴァージン、HRTの下位3チームと並び、ポイント獲得を果たせていない。そしてウィリアムズはシーズン開幕前に共同オーナーであるパトリック・ヘッドが所有する株式をドイツ・フランクフルト市場で売りに出した。イギリス紙の報道によると、現時点での株価は当初と比較して27%も下落。これにより大きな損失を被ったのは、ウィリアムズの株式5%を所有しているオランダの投資会社Cyrte(キルテ)である。損失は330万ユーロ(約4億円)にも上っており、同社のスポンサー・シップ・コンサルタントのジュリアン・コッタムは「チームがこう言う欠陥的な決断をしたことについて、物事を整理する気にもならない。だいたいウィリアムズが長期間成功を収められていないこの時期に、なぜヘッドが意欲的に株式を市場に出したのか解らない」と悲観的なコメント。

ウィリアムズは33年のF1参戦で16ものワールドタイトルを獲得しているが、最後の勝利は2004年最終戦ブラジルGP(ファン・パブロ・モントーヤ)と久しい。現状、チーム・ロータスのCTO(最高技術責任者)、マイク・ガスコインはイギリス紙の取材に対し「残念なことだが、我々の次の目標は打倒ウィリアムズだ。残念ながらと言ったのは、ウィリアムズは素晴らしいチームであり素晴らしい名前だからで、このようなチームは本来上位で見たいものだからね」と、もはや同情とも取れるコメント。オールド・ファンとしてはフェラーリ、マクラーレンと共にトップを争うコンテンダーでなくては困るのだ。