2005年以来F1カレンダーに組み込まれているトルコGPは、開催費用の増額により今季が最後となる可能性が出て来た。
トルコ・イスタンブール商工会議所のムラト・ヤルシンタス氏によると、バーニー・エクレストンから来年以降のF1トルコGP開催費用を増額したい旨の要請があった。現行の開催契約は今季のレースを最後に切れるが、その後の開催継続についての重役会が開かれたものの、続行は考えにくい情勢だと言う。ヤルシンタス氏は自身のTwitterで「F1開催のためにレース担当会社が払っていた金額は毎年1,300ドル(約10億6,500万円)だったが、エクレストンは今後2,600万ドル(約21億3,000万円)を要求する、と言って来た」と述べた。グランプリ関係者は「レース費の倍額に財務省が同意する筈がない」と述べており、このまま次戦の2011年第4戦トルコGPが最後の開催になるかも知れない。
他の多くの新規開催国同様、トルコも観客動員数の少なさに悩まされて来たグランプリである。ただ、バーニーはトルコGPの消滅にさほど危機感を抱いていない。何故なら、2012年からオースティンを舞台にした新たなアメリカGPが加わり、年間カレンダーを20戦以下に抑えるために何処かのグランプリを切り捨てる必要がある。それが中国であれトルコであれオーストラリアであれ、バーニーにしてみれば興行的に「オイシイ」、次の開催国候補との交渉材料となるのみ。