ヴァージンのリチャード・ブランソンがエア・アジアでスチュワーデスを務める罰ゲームは、5月1日に実施されることに決定した。
チーム・ロータスのトニー・フェルナンデスとヴァージンのリチャード・ブランソンは、2010年のF1参入時、コンストラクターズ選手権で負けた方が相手の航空会社のスチュワーデスの「コスプレ」をして乗務する、という賭けを行っていた。結局ヴァージンがロータスに負け、ブランソンは最終戦アブダビGPでフェルナンデスからエア・アジアXのスチュワーデスの制服を手渡されていた。当初は2月にこのフライトが行われる予定だったが、ブランソンがスキーで前十字靱帯を断裂、全治9カ月と診断されたことでフライトは延期されていた。しかし今回、エア・アジアXのロンドン〜クアラルンプール便の13時間のチャリティー・フライトが5月1日に実施されることが発表され、遂にブランソンの罰ゲームが実現する。
フェルナンデスは「私の師がエア・アジアで客室乗務員として給仕するなんて、誰が想像しただろう。カミソリを用意している。彼の毛深い足を剃るのが待ち切れないね!」と笑った。
実はフェルナンデスはかつてのヴァージン・アトランティック航空の監査人としてのキャリアを持っており、つまりブランソンはかつての上司であり、また大親友同士でもある。チーム代表同士の友情、と言うのはF1に於いては「古き良き〜」の名残りと、システマティックな組織の中での、それも下位争いの中の「つまらない」話ではある。が、普段1ポイントを巡ってピリピリしているチーム・ボスが見せる子供のように無邪気で、それでいてスケールの大きな悪戯も、ある意味F1ならではのもの。