ウィリアムズのサム・マイケルは、自身の即時リストラは否定しつつも、必要であれば今季で転任あるいは退職もあり得ると語った。
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ここまでウィリアムズはルーベンス・バリチェロもパストール・マルドナドも開幕３戦でポイントを獲得しておらず、元チャンピオン・チームは史上最悪のシーズン・スタートを迎えている。チームはＦW３３にトルコＧＰ用に大幅にアップ・グレードしたパッケージが運を変えると楽観視しているが、テクニカル・ディレクターのサム・マイケルは、チーム内で自身の処遇を含めた何らかの人事異動がある可能性を仄めかした。
「今季の我々の仕事は明らかに力不足であり、それは私の責任だ。現在チーム内部を再検討している。が、自分を含め、何も変えないというのなら不満だ。もし誰もが全てが完璧だと言ったとしても、そうではないのは事実。いずれにしても、自分自身を含めて再検討するよ。自分自身をそこから除外することはない。私はテクニカル・ディレクターとして、自分のために仕事をする技術チーム、空力学チーム、設計チーム、運営グループ、車両力学、ＫＥＲＳ担当者などを選び、彼らをそのポストにつけた。よって、それが上手く機能しないのなら私の責任なのだ」
しかし、現職に対するコメントは職務の変更を意味するのかという質問に対してマイケルは「それはまだ解らない。チームにとって何が最善かによる。我々は全員チームと契約を結んでおり、私にも今シーズン末までの契約がある。仮にリストラによって私がウィリアムズを離れることになっても契約を守るつもりなので、今年末まで私がウィリアムズを去ることはない。しかしその手続きを進めるという面では、現時点でかなり柔軟な姿勢をとっているつもりだ」一方、マイケルは来るヨーロッパ・ラウンドからの新型アップ・デートのパッケージには自信を持って望む。「この競技では状況変化はとても早い。実際、冬の最後のバルセロナ・テストで誰がマクラーレンが翌月のグランプリで優勝出来ると思っただろうか。しかし彼らは優勝したんだ。これは規約の大幅な変更によるもので、排気システムやリア・ウィングに関して多くの設計がある。今後数戦の間にも影響が出て来るだろう。だから私はかなり期待を持っている」

フランク・ウィリアムズに見出され、パトリック・ヘッドに育てられたマイケルももうチーム在籍１１年目。チームは１９９７年以来タイトルとは無縁のまま、ＢＭWやミシュランに振り回された２１世紀初頭。フェラーリ／マクラーレンに次ぐ、絶対的カリスマの育つ環境としては最高の舞台がウィリアムズ。こうして温和なマイケルを更に温和なアダム・パーが援護してしまうと、このチームの特色である「頑固一徹」と言うカラーがどんどん薄れて行ってしまい、最後は存在意義を問われてしまう。今こそ吠えろ、マイケル！。