チーム・ロータス・ルノーか、ロータス・ルノーGPか。この紛らわしい名称争いが、間もなく決着する見通しである。
チーム・ロータスとグループ・ロータスの間で争われているF1名称権を巡る問題が、3月からロンドンの高等裁判所で始まっており、判決が4月20日(水)に予定されている模様。チーム・ロータスを率いるエア・アジア代表のトニー・フェルナンデスは、マレーシアGPの行われたセパンで「我々はたったの18ヶ月でやり遂げたことをとても誇りに思う。我々はそれをマシン上のステッカーを通して外見上の即席の成功を買うだけではなく、ハード・ワークと献身によってやり遂げた。チーム・ロータスこそもっと敬意を払われるべきなのだ」と主張。マレーシアGPではトップ3・インタビュー及びレッドブルの公式プレス・リリースにて、セバスチャン・ヴェッテルがオープニング・ラップで「ミラーに何か黒いものが映った。ロータスだって分かったよ」と発言。会見ではマクラーレンのジェンソン・バトンも迷いながら3位のニック・ハイドフェルドに「君らのことは今なんて呼べばいいんだ?」問い、ハイドフェルドは「ロータス・ルノーGPだよ」と笑って答えている。
FIAは正直だ、と言うよりも当然の対応をした。FOMのTV映像ではフェルナンデスのチームが「Lotus Renault」、もう一方は「Renault」のままの表示。つまり、グループ・ロータス(ルノー)は名称を正式に変更しておらず、現在ロータス・ルノーGPはあくまでも「通称」なのだ。厄介なのは裁判でグループ・ルノー側が勝ってしまった際だ。両チーム共に相当な金銭的損失を伴うことにもなる。それほどまでに愛される「ロータス」の名。いったいどんな形に落ち着くのか。