第2戦マレーシアGPで、コース上のタイヤ・マーブルの危険性に関してドライバーがコメントしている。
フォースインディアのポール・ディ・レスタは、マレーシアGPの週末、走行中にタイヤ・マーブル(タイヤカス)が飛んで来て、手やヘルメットに当たるような状態だったと述べている。「コース上には本当に凄い量のマーブルが散らばっていて、走行中にマーブルが飛んできて手に当たるような状態がずっと続くのが凄く問題だった。特に高速コーナーでコーナリングしていると、凄い勢いで手に当たるんだ。タイヤのラバーは決して柔らかいものじゃないし、当たりどころが悪ければ怪我をする可能性だってある。コーナーに進入する際にタイヤに踏まれたラバーが舞い上がるんだ」
また、ターン8でコース・アウトしてグリーンから戻る際にマシンがジャンプし、ステアリング・コラム破損でリタイアしたロータス・ルノーGPのヴィタリー・ペトロフも「僕のタイヤは最速ラップを出すくらい良い状態だった。多分ゴムの欠片を拾ったんだろう。それによってアンダー・ステアになり、コースから外れてしまったんだと思う。違う形で事故が起きていたら大きなクラッシュになったかも知れない」
これを受けて、ピレリのモーター・スポーツ・ディレクターであるポール・ヘンベリーは「そう言うコメントは、トップ3のドライバーからは出ていない。しかし、もしもそう言う問題があるのであれば、対処しなければならない。しかし、レース中にオーバー・テイクは数多く行われた。もちろん全てのオーバー・テイクについて分析する必要があるが、マーブルはコース上の何処かに落ちるものであり、なんとも難しいところだ」とコメントし、状況を確認した上で必要であれば対処しなければならないとしている。
マレーシアGPの週末、特にバック・ストレートの正面アングルの映像では、確かにレーシング・ライン以外の部分に溜ったタイヤ・マーブルが目立っていた。しかも悪いことにマーブル状のためにラバー・インせず、大きな「ゴミ」となってコース上に撒き散らされ、ドライバーはオーバー・テイクのためにラインを外す際、リスクを伴っていた。しかしピレリ側は「オーバー・テイクの多い面白いレースだった」と解釈。元々ピレリは「我々は摩耗し安いタイヤを作るよう、FIAから要請された」と発言している。安全面を優先した際、ディ・レスタやペトロフの意見を貴重なデータとして考慮して欲しい。