ヴァージン・レーシングは23日、山本左近と2011年シーズンの開幕3戦に関してリザーブ・ドライバー契約を結んだと発表した。
マルシャ・ヴァージン・レーシングは開幕戦オーストラリア直前の水曜、「コンニチハ、左近」というタイトルでリリースを発表した。両者の契約期間は開幕戦オーストラリアから第2戦マレーシア、第3戦中国までの全3戦。チーム代表のジョン・ブースは「山本左近を開幕3戦のリザーブ・ドライバーとしてマルシャ・ヴァージン・レーシングに迎えることが出来、喜んでいる。左近はレース・ウイークエンドに於いてレース・ドライバーを見守り、全てのエンジニアリング・ミーティングに参加し、代役ドライバーが必要になった場合に備える。また若手ドライバー育成の活動のため、我々はリザーブ・ドライバー戦略として、多数のドライバーに走行の機会を与え、シーズン中に評価したいと考えたドライバーたちを起用して行く」とコメント。左近は「このチャンスをくれたチームに心から感謝しています。皆さんご存知のように日本は今とても難しい状況にあり、良いニュースがとても待ち望まれています。僕がF1での役割を得たことで、母国の人達が元気になってくれればと思います。日本の人達をサポートするため、出来る限りのことをするつもりです」と語った。
左近は2005年にジョーダン・グランプリのサード・ドライバーを務め、スーパー・アグリ、スパイカー、ルノーを経て2010年はHRTからレースに出走した。
お帰り、左近。開幕直前/土壇場での契約発表は、これが昨日今日の話ではないこと、ここまでの紆余曲折を物語っている。常にレギュラー・シートを確保するのが難しい近代F1で、こうしてまた左近の顔が見られるのはファンにとっても嬉しいことだ。昨年1年のHRTでの経験はチームに良い情報を齎すだろう。また鈴鹿で出走機会があれば嬉しい。グロックだけは席を譲ってくれないだろうが…。