ザウバーのテクニカル・ディレクター、ジェームズ・キーは、合同テストでの速さに自信を見せている。
ザウバーは、2010年のシーズン前合同テストでも速さを発揮したが、結局開幕後には同様のパフォーマンスを見せられなかった。今年の合同テストでも燃料を減らして走っていたのではないかとの推測も出たが、キーはそれを否定している。「我々のテストは正直だった筈だ。燃料を少なくし走ったのはバルセロナでの最後の2日のみで、その際にはマシンの状態について更に理解を深めることが出来、ある程度の進歩を達成できて満足している。2回目のバルセロナテストでは大きなアップデートを持ち込んだが、これは思っていた通り上手く行った。チームは更に大きなアップデートを予定しており、第2戦にはいくつか新たなパーツを持ち込めるだろう」
またザウバーは、6年間に渡りザウバーの技術パートナーを務めて来た三菱電機とのパートナー契約を、更に延長したことを発表した。三菱電機形彫放電加工機やワイヤ放電加工機などの設備をチームに供給しているが、今回の更新では契約が拡大され、ザウバー・チームの公式パートナーとして三菱電機のロゴがチームのトランスポーターやプレスリリース、ピットスクリーンに掲載される。
新人ペレスが張り切って出したバルセロナ・テスト3日目のトップ・タイム。もちろん合同テスト後半には各チームが「一発狙い」を行うとは言え、総走破距離でも3位のザウバーは大きな武器は持たないものの、極めて予定通りにテストを進めていたチーム、と言えるだろう。しかし速さと言う面では、昨年総合順位で下だったものの、ダブル・フロアを武器に持つトロ・ロッソが咋シーズンを上回るクオリティを見せており、年間を通じた更なるアップ・デートが求められる。ナーバスなピレリ・タイヤに可夢偉が苦戦しているとの情報もあり、咋シーズンのようなレース後半での巻き返しが見られる可能性は低く、更に予選順位が重要となるだろう。
尚、開幕戦でザウバーのマシンには地震で被災した日本に向け「我々の祈り、日本に届きますように」のメッセージが掲げられる。